LearnUponとLitmosは、どちらも社内外の研修に使えるクラウド型のLMS(学習管理システム。研修の配信と受講記録の管理をまとめて行う仕組み)です。
違いが出るのは、受講者をどう分け、どの単位で研修環境を設計するかという点です。LearnUponは、社員、顧客、会員といった対象別に製品の入口が分かれています。対してLitmosは、社員、顧客、パートナーなどを1つのLMSで研修する構成を打ち出しています。機能の多さを数えるより、誰に何を教えるのかを基準に比べたほうが選びやすくなります。
受講対象ごとに研修環境を分け、対象に合った構成から検討したいならLearnUponが候補です。複数の受講者層を1つのLMSで管理し、共通の運用基盤を持ちたいならLitmosが候補になります。
LearnUpon
こんな人に
社員、顧客、会員向けに入口を分け、ポータル単位で研修環境を設計したい
Litmos
こんな人に
社員、顧客、パートナーなどを1つのLMSで扱い、対象ごとにブランドやアクセスを分けたい
| 比較項目 | LearnUpon | Litmos |
|---|---|---|
| 主な受講対象 | 社員、顧客、会員。パートナー研修も扱う | 社員、顧客、パートナー、請負・現場スタッフ |
| 対象の分け方 | 対象別の製品入口があり、上位ポータルとサブポータルを分けて管理できる | 1つのLMSで複数の受講者層を扱い、複数ブランドのポータルを構成できる |
| 受講者の割り当て | グループ、属性に応じた所属ルール、学習パスや分岐のある学習過程を使える | チームやグループ、属性に基づく自動登録、学習パス、自動リマインダーを使える |
| 認定の更新 | 修了証の有効期限と、失効前の自動再登録を設定できる | 認定更新、本人・管理者への通知、修了履歴を扱える |
| 提供方式 | クラウド型SaaS。オンプレミス提供は対象外 | Webベースのクラウド型SaaS |
| 導入入口 | 対象別の開始ユーザー数があり、デモ予約から個別見積もり | 14日間の無料トライアルがあり、各プランの金額は要問い合わせ |
どちらも社内研修だけに用途を限定したLMSではありません。差が表れやすいのは、外部の受講者を含めたときの環境の分け方と、導入時に選ぶ入口です。
LearnUponには、社員研修向けのEmployees、顧客教育向けのCustomer Education、会員組織向けのAssociationsという3つの入口があります。研修対象がすでに決まっていて、その対象に合わせた製品構成から相談したい企業には分かりやすい設計です。
複数の受講者層を運用する場合は、上位ポータルの下にサブポータルを設けられます。サブポータルごとにURL、ブランド表示、コンテンツを分けながら、複数ポータルを横断したレポートも作成できます。社員向けと顧客向けで受講画面や教材を分けつつ、管理側では全体の進捗を見たい、という場合に検討しやすい構成です。
受講者はグループにまとめられ、登録情報やメールドメインに応じて所属を自動化できます。複数コースを順番に受講する学習パスに加えて、受講者の情報や前のコースの結果によって進み方を変える学習過程も設定できます。対象者ごとに受講順や到達条件を変えたい研修なら、相性を判断しやすいでしょう。
ただし、開始規模には注意が必要です。LearnUponは100ユーザー未満の利用を想定した製品ではないと案内しています。対象別の開始ユーザー数も、Employeesは100、Customer Educationは300、Associationsは150です。少人数から導入したいなら、見積もりを取る前に利用予定人数を確認する必要があります。
Litmosは、社員、顧客、パートナーに加えて、請負・現場スタッフも主な受講対象として扱います。受講者層ごとに別の製品入口を選ぶのではなく、1つのLMSを共通基盤にして研修を運用したい場合の候補です。
受講者はチームやグループに分けられ、役割、部門、入社日などの属性に基づいてコースへ自動登録できます。未完了者への自動リマインダーにも対応します。社員の入社研修や定期研修のように、対象者の割り当てから受講の促しまでを一連の運用にしたい場合に検討できます。
顧客やパートナー向けには、コンテンツへのアクセス、独自ドメイン、レポートを分けた複数ブランドのポータルを構成できます。社内と社外で見せる内容は分けたいけれど、LMS自体は1つにまとめたい。そんな組織に向く考え方です。
導入の入口として、Litmosには14日間の無料トライアルがあります。契約前に試用期間を設けたい場合、LearnUponとの分かりやすい違いになります。ただし、公開されている最低利用人数や課金対象ユーザーの定義は確認できません。自社の人数を前提に、見積もり条件を確かめる必要があります。
社員研修では、受講者の登録方法と研修の進め方が判断材料になります。
LearnUponは社員向けの製品入口があり、グループへの所属や学習パスの進行を細かく設計できます。受講者の情報や前段階の結果によって次の学習を分けたいなら、分岐を含む学習過程が選択材料になります。
Litmosは、役割や部門などに基づく自動登録と、未完了者への自動リマインダーを組み合わせられます。入社日や所属部門に応じて研修を割り当て、受講を促す運用を重視するなら比較しやすいでしょう。
外部向け研修では、受講画面をどこまで分けたいかが重要になります。
LearnUponは顧客教育向けの製品入口を持ち、サブポータルごとにURL、ブランド表示、コンテンツを分けられます。顧客群ごとに研修環境を分けつつ、管理側では横断して進捗を見たい場合の候補です。
Litmosは、社員、顧客、パートナーを同じLMSで扱いながら、外部向けには複数ブランドのポータルを構成できます。社内外の研修基盤はまとめたいが、受講者に見せる環境は分けたい場合に検討できます。
定期的な資格更新や再受講が必要な研修は、どちらも候補になります。
LearnUponは修了証に有効期限を設定し、失効前に対象者を自動で再登録できます。Litmosは認定更新を自動化し、本人と管理者へのリマインダーや修了履歴を扱えます。どちらを選ぶにせよ、自社が必要とする更新周期、通知先、履歴の出し方は、試用やデモで確認すると判断しやすくなります。
2026年7月26日時点のGLOBAL向け情報では、両製品とも公開金額はなく、個別見積もりです。
LearnUponは、Employees、Customer Education、Associationsのいずれも個別見積もりで、入口はデモ予約です。対象別に開始ユーザー数が設定されているため、研修対象と予定人数を先に決めておくと相談しやすくなります。
LitmosにはFoundation、Platinum、Platinum AIの3プランがありますが、すべて金額は要問い合わせです。公開情報では課金単位も示されていません。14日間の無料トライアルはあるものの、追加サービスや連携、データ関連サービスを含む総費用は見積もりで確認する必要があります。
注意
料金条件は2026年7月26日に確認されたGLOBAL向け情報です。どちらも日本専用の公開料金・契約条件は確認されていないため、日本で導入する際の金額、契約条件、課金対象は個別に確認してください。
この3〜4点が決まると、機能一覧を細かく比べる前に候補を絞れます。対象別の入口とポータル構成を重視するならLearnUpon、複数の受講者層を1つのLMSで扱うことと試用入口を重視するならLitmosから確認するとよいでしょう。
Q.少人数から始めるならどちらを選ぶ?
A.LearnUponは100ユーザー未満の利用を想定しておらず、対象別の開始ユーザー数も示されています。Litmosは公開された最低利用人数を確認できませんが、14日間の無料トライアルがあります。少人数で契約できるかどうかと見積もり条件は、Litmosへ個別に確認する必要があります。
Q.顧客教育にはどちらが使える?
A.どちらも顧客教育に対応します。顧客教育向けの製品入口を選び、サブポータル単位で環境を分けたいならLearnUpon、社員やパートナーの研修と同じLMSにまとめたうえで外部向けのブランド環境を分けたいならLitmosが候補です。
Q.認定の更新研修にも使える?
A.どちらも認定更新の運用に対応します。LearnUponは修了証の期限と再登録、Litmosは更新時の通知と修了履歴を扱えます。必要な更新周期や管理者側の確認方法まで含めて、デモや試用で確かめるのが現実的です。
確認日: 2026-07-26(記載の各公式ページで確認。価格などは変わることがあります)
LearnUpon
Litmos